- 創業はいつですか?
大正10年創業になります。
- 大沼さんで何代目になるのでしょうか?
私で3代目となります。
- 創業当初から納豆が主力商品だったのでしょか?
創業当初は精米や炭の販売がメインでした。納豆の販売が始まったのは昭和21年です。
- 最近、テレビや新聞で取り上げられている噂の新商品があるとお聞きしましたが?
ああ、チョコ納豆のことですね。チョコ納豆は2月に販売されたばかりの新商品ですがお問い合わせが多く、申し訳ありませんが現在は品切れ状態となっております。
- それは凄いですね。もう少しその商品について教えてください。
納豆を乾燥状態にし、それをチョコレートでコーティングしたものです。
- どの企業でも商品開発には大変な時間と労力を必要としますが、この商品はどんなきっかけで、どの位の時間をかけて完成したのでしょうか?
5年ほど前にアメリカに納豆の販売ルートを求めて出張した際に、アメリカで寿司アカデミーを主宰されている方が、納豆を使ったイタリアン、アメリカン、メキシカン、フレンチ風の創作料理を作ってくれました。その中に納豆チョコバーがありました。それは溶かしたチョコレートに納豆を混ぜ固めた棒状のものでした。その納豆チョコバー自体はとてもおいしいとは言い難かったのですが、チョコと納豆は相性が良いと感じました。それから5年間ず~と試行錯誤し、昨年暮れから一挙に、
実現に向けて弾みがつき今年2月になんとか実現しました。
- 大変な苦労の末、生まれた新商品ですから品切れ状態となるのもわかりますね。また少し前になりますが、アテネオリンピックの時、野球の長嶋ジャパンで朝食に御社の納豆が食べられたとお聞きしたのですが、きっかけを教えてください。
長嶋監督が使っている東京の料亭の方が、当社の納豆をアテネにもっていき、長嶋JAPANのメンバーの朝食で使用して下さいました。選手のみなさんが喜んで食べていた、と後日お話してくれました。でも、それを知ったのも、オリンピックが終わった後で、長嶋JAPAN特集をTVでやっていたときにわかった次第です。
- これもまた凄い話ですね。アメリカ、ギリシャと村田町の納豆が世界に発信されているわけですね。新聞でも海外進出される記事を時々お見かけいたしますが、現在何カ国に出品されているのでしょうか?
現在はアメリカ、ギリシャ、韓国の3カ国です。
- 御社はマスコミで良くお見かけするのですが、コツとか秘訣とかあるのでしょか?
お客様を感動させることを考える。お客様もマスコミの方も人として大事にする。そうすれば、むこうからやってきます。常に感謝と感動をもって全力で一日一日を生きている御蔭と思っております。
- ここからは大沼さん個人の質問になりますが、入社されていろいろな経験をされてきたことと思いますが、一番苦労されたことは何でしょうか?
人を使うということでしょうか。入社したばかりの頃は右も左もわからず、経験を積むにつれ、人を使うということがこんなに大変だとは思いませんでした。
- 逆に一番充実したと思われたことは?
先ほどもお話に出ましたが、アメリカ進出でしょうか。納豆を輸出したことだけでなく、その際多くの恩人ができたことが私の財産となりました。
- サラリーマンをしていても経営をしていてもストレスは溜まるものですよね。大沼さんのストレス解消方を教えてください。
少林寺拳法の修行をしているときです。すべてが無の状態で打ち込め、脳自体にも素晴らしく良い波長が流れていると感じます。
- 少林寺拳法をやっておられるのですか。いつから始められたのでしょうか、そして段位は?
大学に入ってから始めまして、現在は5段です。小学生の子供たちに教えております。
- 生徒さんは何名位いらっしゃるのですか? よろしければ生徒さんたちの活躍状況も教えてください。
9名の生徒に教えております。おかげ様で昨年、一昨年と宮城県の小学生の部代表として、全国大会に出場し、素晴らしい成績を修めてくれました。
- 公私でお忙しいことと思いますが、大沼さんを支えてくださるご家族は?
両親、妻、長女、長男、次女と私の7人家族です。
- 最近読んだ本の中でお勧めしたい本があれば教えてください。
「奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録」 石川拓治 著
「病気がいやなら『油』を変えなさい!」 山田豊文 著
- 好きな歴史上の人物は?
豊臣秀吉、坂本龍馬
- ご自身が考える村田町の長所は?
地の利が良いこと。仙台市の隣、山形県や仙台国際空港にも近い。それに比較的温暖で生活しやすく、自然災害も極めて少ない。こんな素晴らしく恵まれた場所は、日本国内でも珍しいのではないでしょうか。
- 逆に村田町の短所は?
村田町の宝(人、もの、自然)が活かされていないような気がする。
- 今後、村田町に望むことは?
地の利を活かせる、仙台、空港へのアクセス強化。村田町民に有効な、生きた情報を集め配信、提供して欲しい。また、我々産業人、商人に、チャンスを提供してほしい。とにかく情報とチャンスを提供して頂ければ後はそれを活かすも殺すも、我々次第。活かすものは生き、活かさざるものは
死すのみだと思っている。
- 最後に村田町に住む若い方へのメッセージをお願いします。
大きな夢を持ち、その夢に向かって行動しましょう。小学生の子供たちにきいても、女の子供たちはしっかりした夢を持っているが、男の子どもたちは、持っている人が少ない。女性が非常に強く、自立している。それは素晴らしいことである。が、男の子こそ、大きな夢を、鮮やかに見てほしい。そしてそれに向かって、何がしかのアクションを起こしてほしい。「夢は必ず実現できる!」と信じてほしい。という私もまだまだ夢の途中ですが、実現できることを信じて全力で頑張ります。
大沼さん、お忙しい中、本当にありがとうございました。