村田町の白鳥神社の境内におよそ樹齢1000年といわれている藤の木があります。この藤の木が百歳位の頃の頃、いまから900年くらい前の話。そのころ、この地域はある豪族が支配しておりましたが、それに対抗して朝廷の軍がやってきて戦になりました。ある時、朝廷の将軍「八幡太郎義家」(源義家のこと)が村田の郷にやってきたところ敵軍に囲まれてしまいました。そのとき、突然辺りが薄暗くなったかと思うと境内にある藤の木が数十メートルもある双頭の大蛇となり、敵をにらみつけたのでした。敵軍は恐ろしさのあまり逃げてしまいました。八幡太郎義家は助けてもらった事に感謝し、お礼の手紙と刀を白鳥神社に寄進しました。このことがあってからこの藤の木を「奥州の蛇藤」と呼ぶようになったのです。